いよいよ入って来ました、貯蔵倉。カ、カビ臭い・・・。
さて、氷河ワインの説明をしなくてはいけませんね。グリメンツの様な標高1600
メートルもある場所で、ブドウが栽培出来る訳がありません。しかしキリスト教を
背景とするスイス人とワインは切っても切れない関係にあるわけで、ワインは必需品。
村の行事にワインは欠かせません。そこで村が共同でワインを購入し、これを貯蔵する
のです。険しい山道を何百リットルも運ぶのは大変な作業ですね。個人では出来ないで
しょう。毎年一定量買っては、飲んで足りなくなった分を補います。こうしてワインを
切らさないように大切に扱っているのです。もっともこれは昔の話、今では道も整備
され、バスさえ走っていますから、無論グリメンツでも普通のワインは買えます。
氷河ワインの古い樽では1880年代から貯蔵されています。しかし飲んでは継ぎ
足している訳ですから、全てが1880年代もののワインではありません。でも、
ちょっぴりはその年代のものが混じっているんだそうです。そう思うと、私が飲んだ
中で一番古い年代のワインを口にする事になります。これはちょっとした楽しみです。
19世紀ワイン!

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