ラヴォー・春夏

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ラヴォー・AOCワインマップ ローザンヌからデザレまで
ラヴォー・AOCワインマップ デザレからシヨン城まで

地図をみながら写真を楽しむのも面白いと思います。どうぞお試しあれ。

ラヴォー概説

スイスワインを語るときに、絶対に1番に来る地域がラヴォーです。Lavauxと書きます。このワインについた地区の名前は、実際の住所には存在せず、いくつかの町と村を一緒くたにした地域を指しています。

ラヴォーという地域は、だいたいローザンヌから始まり、モントルーを東に過ぎたシヨン城までの、レマン湖北岸の傾斜地のブドウ畑一帯を指します(ヴォ-Vaud州)。このラボー地域から生産される白ワインは、質の高さでスイスでも一番に評価されています。特にエペスEpessesから始まる、カラマンCalamin、デザレDezaley、サン・サフォランSt.Saphoran地区のワインが秀逸です。スイスにも自主的なA.O.C.があって、これらの地域はそれぞれ個別に名乗っています。ラヴォーには8つのAOC地区があります。

Lutry リュトリ 、Villette ヴィレット 、Epesses エペス 、Epesses et Calamin grand cru カラマン・グラン・クリュ 、Dezaley grand cru デザレ・グラン・クリュ 、St. Saphorin サン・サフォラン 、Chardonne シャルドンヌ 、Vevey-Montreux ヴェヴェイ−モントルー

値段的には、エペスEpesses、カラマンCalamin、サン・サフォランSt.Saphoranがほぼ同じ。しかし、デザレDezaleyだけは飛び出て高い値段がつけられています。値段の通り、評価も同じです。デザレが飛び出て高く評価されており、スイス白ワインの頂点に位置しています。

デザレの畑は、レマン湖北岸の傾斜地の中でも、特にきつく、よくもまぁ、こんな所に畑を作ったもんだと感心するほどの所にあります。その土地柄の厳しさが、ワインの質を鍛えるのでしょう。
私のお勧めはまずエペスです。値段も手頃だし、華やかさがあります。デザレより気軽に飲めます。エペスの後に、デザレ、そしてカラマン、サン・サフォランに進むといいと思います。カラマン、サン・サフォランも力強くいいのですが、力強いがゆえに、繊細さを欠くところがあって、好き嫌いが別れるワインです。

実際、私はエペスより、カラマンが好きです。ただ、エペスはスイス内でも入手が容易ですが、カラマンは品揃えの豊富な酒屋に行かないと入手できません。

これらのワインの原料はシャスラChasselasです。このぶどう品種はお隣のフランスはロワール地区でも栽培されており、一般に酸味が乏しく、それが返って魚介類とよくあうワインとして仕上がります。

またシャスラはスイスの気候とよく合い、特に華やかなワインに仕上がります。その酒肉の厚さは、大吟醸の日本酒と通じるところがあります。上質のラヴォーはビロードの様に滑らかで、口いっぱいに踊りだすように広がり、そして少し苦めの余韻を長く残します。

この上質のラヴォーが手に入ったら、お刺身とあわせて見て下さい。ワインがこれほどお刺身とあうとは・・・と驚きます。そしてワイン独特のフルーティな香りが、魚介類を一層引き立たせる事に気づくでしょう。