ラベルだけ見てもくらくらっと来てしまう。アブサンが禁止されてから、
トラヴェールの谷では密かにアブサンが作り続けられていた。しかし、
検査が入った時に、アブサンだと見分けがつけられない様に液体を透明に
する必要があった。そうやって、透明なアブサンを作り続けて100年弱、
この透明アブサンがトラベール谷の典型になっていったのだそうだ。
トラベールで栽培されるニガヨモギはツヨンの成分が強く、浸漬法に頼らなく
ても、十分スピリッツにツヨンが含まれるのだそうだ。よって、この透明な
アブサンが定着して行った。しかし今日、色をつけたものも作り始めている。
ディスティラーを訪れると、門外不出の強烈なアブサンもあるのだとか。
あまりにツヨンが強すぎで市販出来ないのだそうだ。それだけの為に
トラヴェール谷を訪れる価値があるかも知れない。


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